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開智高等学校 加藤克巳先生 特別講演リアルレポート
「『論理エンジン』による智力開発の実践」6

論理エンジンは意識改革のための教材である

今度はもう少し具体的なお話を差し上げたいと思います。「S類における指導の実態」ということで、「論理エンジンは意識改革のための教材である」、というところをご覧ください。

2.S類における指導の実際

(1)「『論理エンジン』は、意識改革のための教材である」ということを徹底的に指導しています。

①なぜ『論理エンジン』を学ぶのかについて、繰り返し意識させています。
→英語や数学と「国語(=現代文)」との学力習熟過程の相違点と共通点とを明確にさせることを通して、あるいは大学入試問題と絡めて、意識的に強調しています。

※『論理エンジン』は「受験国語力を手っ取り早く上げるための、ウマい方法が書かれている魔法の教材ではない。そもそも国語という学問構造を考えれば、そのような教材など存在し得ないことはわかるはず。『論理エンジン』は、国語(=日本語)を使って思考する日本人が、言語によって表現された世界をすっきりと理解し、その理解に基づき、構造的に思考し、その過程や結果をわかりやすく表現するためのツールを習得するための教材である。

私は、生徒に「なぜ論理エンジンを学ぶのか」、ということについて繰り返し意識させています。出口先生もおっしゃっていますが、『論理エンジン』をやれば現代文の力が上がる訳ではないのです。では、なぜ『論理エンジン』を学習するのかというと、「子どもたちの国語、特に現代文に対する考え方を変えさせることができる教材であるから」。これに尽きると私は思っています。

人間の思考をパソコンに喩えますと、OSがあって、その下にハードディスクがくっついています。ハードディスクは色々な情報をストックするには便利ですが、処理速度が遅いので、実際の作業はメモリ上で行い、メモリで作業したものを、ハードディスクに格納しています。

普段、生徒たちと接していて、「国語の勉強の仕方が分からない」と思っている子が多いという実感があります。生徒たちは、「数学や英語は勉強の仕方が分かるけれども、国語は勉強の仕方が分からない」と思っているのです。

彼らが分かっていると思っている数学や英語の勉強法とは、ハードディスクに情報を突っ込むことです。高校入試や、大学入試レベルで求められているのは、ハードディスクにどれだけの情報を載せられるかだ、と言っても過言ではありません。

ところが多くの科目の中で、現代文だけはハードディスクを使わないのです。だからハードディスクに情報を入れることこそが勉強法だと考えている生徒たちは、「現代文だけは勉強の仕方がわからない」となるのです。

現代文はハードディスクを使わない代わりにメモリを使います。このメモリ上に本文の情報を載せるわけです。例えば、センター試験の現代文問題を解く時に、本文をハードディスクに入れようとする人、すなわち「あの文章全部を覚えなければいかん」と思う人は一人もいないはずです。問題を解き終わったら、本文の内容は頭の中からすっかり忘れてしまって構わないんですね。

だから現代文は、本文の情報をいかに的確にメモリ上に載せるかが1つ目の勝負になります。次に、メモリ上に載った文章をOSで処理するわけです。ここが2つ目の勝負です。

指導していて実感するのは、この本文の内容が確実にメモリ上に載る子は、現代文を解く時間が早く、解答も的確であることです。なぜそうなのか。それはこの類の生徒のOSが情報を取りに行く先はメモリまでで良いからです。OSに近いメモリに情報を取りに行って問1を考え、またOSからメモリに情報を取りに行って問2を考えるので、解答時間が短くなり、センター試験で時間が足りないということがありません。

ところがメモリに情報が載らない子は、OSから遠い本文まで情報を取りに行かなくてはならないのです。毎回OSまで戻ってこのルートを通る必要が出てくるので、時間が足りなくなってしまいます。

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