論理の匠 vol.7
~如水館中学・高等学校 森靜先生~
生徒を夢中にさせる"論理の白熱教室"(7)
"論理"を知ることで生徒が変わる

―― 今日、授業を後ろから拝見していたとき、問題文中の接続詞や指示語にきちんとマークを付けて、その根拠を矢印で示している生徒がいました。それは中学校で培ったものが身についているからでしょうね。
森 そうだと思いますね。そうやって"論理"を身につけてきた内部生を中心に、外部生をどう引っ張っていくかというのが、私たち高校部の課題でもあります。現状では『論理エンジン』をやってきた内部生と、『論理エンジン』を知らなかった外部生との間には明確な違いがあるようですから。
―― それはどのような点でしょうか。
森 例えば、先ほどの授業で私がフラッグを立てた、『にもかかわらず』について「あっ」と思ってくれる子と「それがどうしたの」と思う子がいます。後者の子の弱点は、傍線部の問いは解けても、よくセンター試験で一番最後に出題される、内容を聞く問題であるとか、構成を聞く問題になると、途端に力が出せなくなるという傾向が見られます。
――長文の文章構造を理解できていないということになりますね。
森 そうですね。「何が書いてあった?」と聞くと、何か焦点がぼけたような答えしか返ってこない。それでは、やっぱり読めていることにはならないですね。センター試験で点が取れても国公立の二次試験は厳しいと思います。定期テストも含め日頃からトレーニングしているつもりですけれど、やっぱり『論理エンジン』をやってきた子は全然違っているなというのは、高3生を見ていると分かります。ですから、中学で『論理エンジン』をしっかりやってきた子たちと外部生をつなげていく確かな体系を、私は作りたいのです。
例えば、入試問題と『論理エンジン』をつなぐ、架け橋のような教材ができれば素晴らしいと思いますね。
――実現に向けて努力いたします。
森 内部生でもまだまだなのに、1年生の生徒は「もっと演習問題をやりたい」と言うのですよ(笑)。そこにいくために、「『論理エンジン』をやらなきゃいけないよね」って諭しているところです。「夏休みには『論理エンジン』をやり直しておきなさい、見てあげるから」と。
文章を見た瞬間にフラッグが掴めて全体の構成図が見えるというところまで行くためには、やはり日々のトレーニングしかありません。一方、レベルの高い子には、センターの過去問題を与えて、解かせるのではなくて読ませています。きちんと文章の構造が掴めるか、まずはそこからです。
――森先生の授業に触れた生徒、特に外部生が変わっていった部分はありますか。
森 そうですね。例えば私がある文章を読みながら、ここに目を落とさなきゃいけないここに引っかからなきゃいけないよねという箇所が、最初の頃より分かってきたかな。「絶対、ここを先生がおっしゃると思いました」等と言っていますね(笑)。文章全体の構成を把握とまではいきませんが、そういうポイントは見えてきていると思います。授業後のディスカッションを見ていると、ポイントについて「それはこういう意味だよ」とか教えていたりしますね。

