論理の匠 vol.2
~大阪高等学校・北村恭崇先生~
生徒の注意を引きつけ続ける、視聴率先生の劇場型授業とは?

その授業はまるで、計算されつくされた劇団の公演を見ているようでした。
ここは、大阪学園大阪高校。
阪急相川駅のそば、道を挟んで別の高校も隣接しています。
同校は、最近の少子化による学校経営難と言われる中において、ここ数年で父兄・生徒の絶大な支持を集め、生徒数を一気に3倍に増やしました。
「とにかく生徒の注意を引き付けて、一瞬で1時間が終わってしまう講義をする素晴らしい先生がいるんですよ」
半年ほど前に訪問させていただいた小社社員が、帰社後、熱っぽく語ったことを受け、今回取材陣が勇みおうかがいした次第です。
何より特筆すべきは、そのオリジナルの授業構成です。1単位50分の授業は、大きく分けて4部から構成されています。
| タイムスケジュール(単位は授業開始からの分数) | |
|---|---|
| 1:00~5:00 | オリジナルプリントでの文章要約 |
| 5:00~12:15 | 同解説 |
| 12:15~17:00 | オリジナルプリントでの漢字語彙 |
| 17:00~19:25 | 同解説 |
| 19:25~32:30 | 生徒の予習を受けた論理エンジン本冊解説 |
| 33:10~37:15 | レベルクリアテスト |
| 37:20~45:00 | 同解説 |
| 45:00~50:00 | 次回予習 |
この4つの柱のもと、ストップウォッチで計りながら、できるだけ多くの生徒を次々に指名し、その答えに応じて瞬時に先生が解説を加えていくのです。その解説は、言葉だけではなく、重要な部分に線を引かせるなど、必ず生徒に作業を伴わせています。
多くの生徒への、発問・返答のキャッチボールはまさに秒間隔。瞬間に論理的な説明をちりばめる先生の言葉に、全生徒が集中して耳を傾けています。
しかし、そこに冷たい緊張はありません。さながらクイズ番組にチャレンジするような能動的な緊張感とでも申しましょうか、生徒からはフランクな質問がポンポンと飛び出し、先生も当意即妙に答えを返していらっしゃいました。

今回の匠は北村恭崇先生。すらっとした体躯から、明るさとバイタリティがにじみ出ている先生で、さぞ人気があるのだろうなと思いましたが、授業後のインタビューでは、ある劇団の公演に出演されたこともあるとのこと。なるほど!
また、インタビューには多くの先生に加わっていただき、さながら座談会の様相を呈しました。パワフルな岩本副校長、理想に燃えた山本教頭先生、そして各担任の先生の話しぶりから、人を引きつける明るさと、経営視点を超えた本当に生徒を思いやる気持ち、そして情熱が伝わってきました。
活力にあふれた学校。
「こんな学校に来るなら、毎日楽しいでしょうね」
生徒数を3倍に増やすって一体どんな学校運営をしているのだろうと、取材前に話し合った疑問がすっと解けた帰り道でした。
