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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.2

~大阪高等学校・北村恭崇先生~

生徒の注意を引きつけ続ける、視聴率先生の劇場型授業とは? (5)

視聴率を意識せよ

――今日の先生の授業では、生徒たちの集中力が途切れないように、あらゆる面で非常に工夫されているという印象を受けました。

北村 最終的には「集中力」という言葉につながっているのかと思いますが、私自身、演劇を噛んでいたこともありまして、自分を見られていないと嫌なんですね(笑)。
演出家に「お前らは今、しゃべっているけれども、どんどん視聴率が落ちているぞ。これがテレビだったら消されるぞ」と言われ、「みんなが車座になって、何でもいいからしゃべれ」という訓練をさせられたことがあります。どんどん面白いことをしゃべらないといけない。そうでないと、今の視聴者、消費者、観客は離れていってしまう、と。
そういう経験を経てきたので、授業でも、「あっ、視聴率が下がってきているな」と感じたら、それを回復させるために何かを投げ込むこともあります。当然、始めからそれ(視聴率)を下げないためにも、今の授業のような形で小刻みにいろんなことをしているのです。
これまでの現国の授業でも、教科書だけを50分やるのではなく、途中でそこに関連するプリント教材など、必ず何かちょっとしたアクセントを入れるようにしています。それらが積み上がって、『論理エンジン』の授業にも生かされているかと思います。

――おそらく生徒も50分を短く感じると思います。短い時間で区切って、次から次へと飽きさせない授業形式を行うにあたって、何かコツのようなものはございますか。

北村 「50分間集中力が保つことは非常に難しい、必ずどこかで何か違うことを投げ込んであげないといけない」ということを常に意識しています。投げ込むものはプリントということもありますが、とにかく、その時に手を動かすことが大切です。今日であれば、手を動かして線を引かせて読むということです。その次は覚えるということで、また違うところを使います。
あと、授業で常々注意しているのは、板書と説明と発問のバランスをどうとるかです。やはり板書が少なすぎると、彼らの手の動きが減り、脳への刺激も減少します。しかし、発問がないと、首から下は動いているが、首から上はまったく働かないという状態になってしまいます。もちろん、こちら側の説明も必要になってくる。でも、それが長すぎるとまぶたが閉じてくる。
だから、これらのバランスはいつも気をつけています。もちろん中身を良くしていくことは常々考えていますが、聞いてもらわないことには、中身がどれだけ精選されていても、相手に伝わりませんから。そのあたりに注意して、要約・語句プリントなどを用意するようにしています。

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