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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.2

~大阪高等学校・北村恭崇先生~

生徒の注意を引きつけ続ける、視聴率先生の劇場型授業とは? (4)

『論理エンジン』との遭遇

――初めて『論理エンジン』をご覧になった印象はどのようなものでしたか?

北村 教師をして3、4年目だったと思います。正直言って、教科書や指導書を見比べながら、何となく授業をしていました。教科書の教材を読んでいるだけで、現代文をどうやって教えたらいいのか迷いがありました。
その都度、教材に合わせた話題や、現代文なので現代につながる情報を与えることで、生徒の方は楽しんでくれていたので、最初の2、3年はそれで乗り切った感じはしていました。しかし、力がついているという手応えはあまり持てなかったのです。
国語科自体も改革期の中で漢字の取組みをやっていこうとしていました。私自身も齋藤孝さんの三色ボールペンを用いた読み方や、陰山英男さんの漢字ドリルなども活用し、よりよい授業の模索をしている中、どこかの研究会に出口先生が来られ、実際の入試問題を一問解く場面に出会ったのです。単なる主語・述語といった基本的な文法項目が、答えの道しるべになっていることに目からウロコで、「すごいな」と思いました。
その際に、『論理エンジン』の説明を受けたのです。正直これまでの教材だと、授業時間だけでは中間テストまでに2つ、多い時で3つの文が読めれば良い位でした。3つ文章を読む位で力がつくとは到底思えなかったので、効果的に読める手段はないか、あるいは、宿題や自学自習で生徒自身ができる教材はないかと考えていた時期でしたので、非常に興味を持ちました。
そこから『論理エンジン』はどんなものかを調べはじめて、国語科の方にこういう選択肢もあると提案しました。他に代案がない中で、これはもしかしたら、画期的なものになるかもしれないと感じて、大阪高校の中で同僚を通じて話をしはじめたのです。
英語や数学であれば、中学校や小学校に戻ることが基礎といえますが、国語は小学校や中学校に戻るというイメージを生徒も教師も持ちにくいものです。『論理エンジン』では、レベルという形で戻れる。基礎がどういう形か、ある程度、数値的なもので見えるという部分に、私自身は驚きもしたし、画期的だという印象を持ちました。

――日本語の基礎力を高めていくのはなかなか数値化しにくく、結果が見えにくい部分があると思いますが、北村先生の実感として、具体的に生徒が変わってきたと思うところはありますか?

北村 本を読まない、本が嫌いだと言っていた子どもたちに、最初、文章要約のプリントを配った時は「わからない」と言われました。そこで、「10秒以内に答えられないと、立たなければならない」という10秒ルールを作ったのです。このルールでは「わからない」と言った場合も立たなければなりません。彼らに、とりあえず何でもいいからしゃべり出す、という負荷をかけてみたのです。今でもこの文章プリントをやる時は、「また、これや」とだいぶ嫌がっています。でも、彼らに緊張感を持たせるという意味で、そういった感想もむしろ良いことだと考えています。
最近ある生徒が、「また国語の時間や。あれをやらなあかん」と言ったときに、後ろの子が「私、最近、これをやり始めて、要点がわかるようになってきた」「『論理エンジン』で言っていることも活かせている気がする。論理的に読むというのもわかる気がする」と言ったのです。まだ少数ですが、このように文章要約プリントが力になる子も出てきました。
今までなら「本を読まない、文章を読みたくない」という子が、そういう形で言ってくれたのです。『論理エンジン』できちんと読み方がわかって、それが反映されて、自分が正解しているという実感が沸くから、余計にそう思うのだろうと感じます。

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