論理の匠 vol.5
~志桜塾代表 長谷 剛先生~
最強のプロ国語教師は、平成の吉田松陰だった
- 第3部 心が変わると……。国語はカンタン-
潜在意識のマジック
長谷 勉強だけ先に上げてしまうと、他のことが下でしょ。下がってしまうんですよ。
―― なるほど。これは面白い。
長谷 でも、みんな知っているじゃないですか、そんなことは親のしつけとして。
―― はい。
長谷 それを違った角度から、ちょっと生徒がオッと驚くような形で、昔「トリビアの泉」
で流行った「へぇー」ボタンを押すような感じでやると、やっぱり入ってきますよね。そういうのが伝わるってことなんですよ。生徒の心に入っていかない限りは意味ないですね。
原発でも保安院、東電の人の説明っていうのは、分かりにくいですよね。
―― ええ。
長谷 なぜか。あの人たちは正しいことを多分言っているのでしょう。しかし、伝えようとしてないからです。
―― なるほど。イメージを共有しようとする努力を放棄しているわけなんですね。
長谷 そうなんですよ。
だから、生徒の中の国語というイメージを共有してしまう。例えば、1人だけすごく意識の高い子がいたとする。それが、2人目、3人目、4人目と増えてきたら、全員が、いわゆる勉強できない子も頑張るようになる。それが集団の力なんです。
「1人だけ頑張っていても、やっぱりみんなが下だと、この子も普通が下がるよね」という話になって、「だから、みんなでとにかく戦っていこうよ」と。
―― なるほど。

長谷 松江北高校というのは、受験は団体戦だと言うんです。
―― はい。
長谷 これは、使い古された言葉なんです。懐かしい言葉です。でも、潜在意識から考えていくと、正しいんですよね。
―― そうですね。
長谷 だから、受験は団体戦だ。その言葉は知っていたけれど、それが脳科学であり、潜在意識であり、心理学の分野でもあり、というのを勉強していくと、普通を上げてやるだけで良いんですよ。
結局、学力が上がるのは、子供の意識が変わることであって、子供の意識を変える方法としていろいろな形があり、同じ教材を一つやるにしても、こんなにうまいんだよっていうのを徹底的に教え込んだら、絶対食べますよ、おいしく。
―― なるほど。名シェフですね。
長谷 僕はシェフじゃない。だって、出口さんとか水王舎さんがきちんとしたものを作ってくれているのだから。僕は、要するに、めちゃめちゃ外で走らせているんですよ。で、「先生勘弁してください」とか、もう食いたい状態にしてしまうんです。
―― なるほど(笑)。
長谷 それから、食えって言った方が、もうがむしゃらに食べるでしょう。そうしたら、その間、こっちって何もすることないじゃないですか。
―― いやあ、すごいぞ、この話は。
長谷 だから、あまり教えないですね。最初のころは気合入れてやりますけど、多分、来週ぐらいからは、時間計って、小テストやって。だって、子供らが、この教材やったら絶対伸びるって、信じてやるじゃないですか。伸びるって信じているから、伸びるでしょうね。
―― なるほど。
長谷 後はお任せで。

