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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.1

~関西大倉中学校・木村季弘(としひろ)先生~

中3でレベル86!緻密に計算された熱血先生の凄腕テクニック (4)

大学受験へのつなぎ方

――『論理エンジン』を終えた後の大学受験へのつなぎ方について、何か方法論がございましたら教えていただきたいと思います。

木村 本校は6年一貫なので、中3段階でどの科目も高1レベルがほぼ終了しています。ですから高校にあがったら、最初は教科書を使って、文章をどうやってまとめられるかを学ばせていきます。
高2ぐらいから演習になります。例えばセンターの問題にしても、いろいろな参考書……すごく詳しいものから、答えしかないようなものまで出ていますが、やはり参考書では『論理エンジン』でずっとやってきた「論理から見た図式化」がされていません。
そこで生徒は、答案の上で図を書くわけにいかないので、問題文に線を引っぱることになってきます。参考書の解説になくとも、線を引っぱってつなぐ図式化ができるところまで、最終的には生徒に力をつけさせたいんです。
そして、その最終形にたどりつく前に生徒には、「経済論が出てきたら、いつもこんな風になる」、「芸術論が出てきたら、いつもこんな風になる」というように、文章にある程度パターンがあることについても習得させたいと思います。
国公立二次試験は全部論述ですから、模範解答にこだわるのではなく、ポイントがきちんと書けるかという記述・論述の作り方を教えたいですね。
記述問題では、例えば神戸大学なら、具体的に神戸大学の問題を一問丸々使って構成をする本をあまり見たことがありません。小問を解くための説明はどの本でも詳しいのですが、全体から見た視点から構成していく本がないのです。私も出口先生の本をずっと使わせていただいてイメージはできているので、高3になるとは思いますが、生徒がある程度、その辺を自分でできるようにしたいですね。
そういう力がついたら、小論文も書けるし、何でもできるのではないかと思います。

――出口が「論理を意識しなくなるところまで習熟しないといけない。そのためには、今、日本全国で進んでいる中高一貫化は、非常に大きな実験場になるのではないか」とよく言います。
この6年間は子どもたちが一番伸びる時期です。先生がおっしゃったように、御校は『論理エンジン』を使用して、中学で基礎から次のステップまでやってしまい、高校生になった時には、もう大学受験に備えた学習ができる。このようなカリキュラムは実に素晴らしいと思います。

木村 今の小学校は、ご存知だと思いますが、漢字100字も書かせない、読書感想文もあまり書かせない。どちらかというと「楽しんで」というような状態です。そういう生徒が塾に行って、機械的に無理やり問題を解かされて、中学校に入ってくる。要するに、ちょっと要領のいい子が入ってくるわけです。
だから、選択肢問題になると簡単というか、楽に解けますよね。しかし、論述で解答するのはしんどい。小学校の時に考えてきていないからなんです。
人間は急に変わらないので、6年間かけて苦にならないようにしていかなければなりません。それはすごく感じます。結局、勉強のみならず、生活すべてにつながってくる問題だと思うのです。しんどいことをすぐやめてしまうので、長続きしない。勉強だけでなく、いろいろなことをすぐにやめてしまう。そこが問題です。

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