論理の匠 vol.1
~関西大倉中学校・木村季弘(としひろ)先生~
中3でレベル86!緻密に計算された熱血先生の凄腕テクニック (3)

文章を図式化する
――先生は『論理エンジン』を教えていく上で、生徒にどのようなことを習得させたいと考えていらっしゃいますか。
木村 一番やらせたいのは、文章を図式化できるようになることですね。中3生の目標としては、一つの文章を読ませ、図式化しなさいと。ドンと1枚真っ白な紙があり、項目だけ線が引いてあって、「自分で思うようにまとめなさい」と言える授業が最終目標かなと思っています。
また、書いてあることを客観的にとらえることも大事ですね。高校生もそうですが、中学生が陥りがちなのは、どうしても具体的なところばかりに目がいってしまって、まとめられている主張のところが抜け落ちてしまう。
今日最後にやった記述問題でも、宿題にした答案を実際に見てみると、「ドリーちゃんが」という具体的なものがいっぱい出てきます。これでは入試ではほとんど点になりませんが、そんな時期だと思うし、今の中3生はそれでいいと思います。
――正直申し上げて、あの問いは難しい。“優しい顔のドリー”が何の暗喩なのか。それは、先生の解説にあったような思考の筋道、流れを経て、はじめて本当にわかってくるんですね。
木村 そうですね。順番にいけば。
――そのあたりの流れを見事に最後のところに落とし込まれていました。大阪風にいえば、オチをつけられて、オチの最後を自分たちで書けよ、と宿題にされた。45分完璧な授業だったと感じました。おそらく子どもたちは納得しています。うなずいていました。
今まで多くの先生とお会いしましたが、『論理エンジン』に理解を示していただいている先生は、「確実に文章のルールや文法的な仕組みを頭に入れて、客観的に読む」ということを絶対にやらなければいけないと主張されます。その一方で、「そういうのは国語ではない。国語は感性を磨くために名文を沢山読めば良い」とおっしゃる先生方がいますが……。
木村 『論理エンジン』のもう一つのメリットは、誰が使ってもある程度の授業ができるということだと思います。教科書というのは、時間をかけて一つの文章をやるために、教える人が変われば、どうしても主観的なものが出てしまいます。
そういう意味で、ドリル形式は生徒にとっても非常にいいと思います。生徒もそこで考えたり、書き込めたりできる。

