論理の匠 vol.3
~開智学園開智高等学校・加藤克巳先生~
論理エンジン研修会の超人気先生、ついに登場 (7)
- 前編「教材観と実際の授業」その1 -
いかに学内コンセンサスを得るか

―― 学内でコンセンサスを得るのが大変ではありませんでしたか?
加藤 本校では中高一貫部と高等部にそれぞれ高等学校があり、これらは全く別な学校として存在しています。また高等部の中にも特別選抜類A類と、それからS類があります。
このS類というのが高等部の柱となって作られていくのですが、このS類の設立を任された時、私はこの論理エンジンをなにがなんでも導入しようと考えていました。
学内コンセンサスのお話ですが、新類型を設立するにあたって、そして論理エンジンを導入するにあたって非常に良かったのは、私がそのS類の長を任されたことと、それから12年前から任せてもらえていた国語科の主任という立場、この2本があったことです。
論理エンジンのみならず、その他のことでも、私がやっているS類は異端児的なことばかりやっています。
特に最初作っていって形になるまでには、ある意味、上意下達でやらざるを得ないことがいっぱいあるわけですね。やはり新類型の理念のもと、信念のもと作っていかなければいけないわけです。ですから中長期的な展望のもと、取り組むべき課題と方向性はすべて私から指示しています。現場で揉むべきことはもちろん揉みますけれど。
それでS類の1つの教育の柱として論理エンジンを据えることにしました。そして、「論理エンジン面白そうだね、これやってみようよ」というメンバーをピックアップしてS類の国語科を構成したのです。で、一気にやる。
導入後は、その指導成果が全てです。それが学内世論を作りますからね。簡単にいえば数ですね。論理エンジンの導入によって本当に生徒が伸びたのか。その「伸び」が数値として表れたのか。それがダイレクトに導入と実践に対する評価となるわけです。
私学にとって大学入試合格実績というのは、いわゆる教育の決算です。先物取引みたいな部分が私学にはありますね。今までの決算状況、まあ、進学実績のことですが、その結果を見て消費者、つまり中学3年生とその保護者は学校を選ぶ、その時に「この学校に投資しよう」と思ってもらわなければならないわけです。つまり、きちんとした決算でなければ私学は信用されないんですね。
これは我々にとっても非常に大きな問題です。現在のところS類もなんとか結果を出し続けているので、論理エンジンの指導効果もその一部を担っていると考えているわけですが、やっぱり成果が出ないと採用を継続するのは非常に厳しいと思いますね。

